
ミレニアム開発目標(MDGs)は、先進国と開発途上国がともに協力しあい、貧困のない世界を実現するためのグローバルな目標です。2000年の国連ミレニアムサミットの場で、世界189ヵ国のリーダーたちが合意しました。具体的な8つの目標を定めて、2015年までの達成を目指しています。
達成期限まであと5年を切りました。。期限までに目標を達成することはできるのでしょうか。
世界的な食料価格の高騰や地球温暖化などの影響で、飢餓人口は10億人を突破。また、1年間で5歳未満の子どもたち880万人が助かるはずの病気で命を落としているなど課題は山積みです。
しかし、希望がないわけではありません。教育分野では、2000年以降、ケニア、エチオピアなど多くの国で政府が教育予算を増やし無料化に踏み切り、2008年には、小学校に通えない子どもたちの数が1999年比で3700万人減るなど、大きな成果がありました。また、ルワンダやタンザニアなど多くの国々で、政府が保健・医療分野への予算を増やし、医療費の無料化や医師・看護師などの増員に取り組みました。その結果、5歳までに命を落とす子どもや、妊娠・出産が原因で亡くなる女性の数が大きく減るなどの前進がありました。
「貧困のない世界」を実現するために、多くの途上国がMDGs達成を政策に盛り込み、達成のための努力を続けています。しかし、残念ながら資金が足りません。先進国の一員である日本には、途上国の努力を後押しする、資金や技術などのさまざまな協力が期待されています。
2010年9月、国連MDGsレビュー・サミットに出席した菅直人総理は、教育と保健分野に5年間で合計85億ドルの支援を行うことを表明し、これを「菅コミットメント」(※)と名づけました。日本の開発協力への支出は年々減っていて、現在は最大時の60%を下回るほどですが、「菅コミットメント」によって活性化が期待できます。
しかし、これだけでは十分ではありません。MDGs達成のためには、これまでに約束された国際目標の達成をめざして、途上国への協力をさらに拡充することが必要です。「菅コミットメント」を含む国際目標がきちんと実施されるかを見守り、達成に取り組むよう働きかけるかどうか。私たち一人ひとりの行動にも世界が注目しています。
※内訳は教育分野35億ドル、保健分野50億ドル。教育についてはMDGsが重視している基礎教育だけでなく、高等教育を含む教育分野全体の援助額。保健分野は過去5年間の実績と比べて若干の増額になると期待されている。







